東山魁夷『風景との巡り合い』1

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殘照
    
    殘照の山頂に獨り腰をおろして、
    暮れゆく山々と遠く澄んだ空を見渡した。
    苦悩と悲哀を経ての靜かな祈り。諦念の世界。
    道
    
    夏の早朝の草原の中に、一すじの道がある。
    遍歴の果てに、新しく始まる道。
    絶望と希望が織り交ぜられた心の道。
    小編備注:
    東山 魁夷(ひがしやま かいい、男性、1908年7月8日 - 1999年5月6日)は、日本の畫家。昭和期を代表する日本畫家と評される。
    代表作品
    * 「殘照」(1947,東京國立近代美術館蔵)
    * 「道」(1950,東京國立近代美術館蔵)