日本語能力測試1級読解の練習(40)

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同僚関係
    會社での人間関係は肉親関係や近隣関係に劣らず重要なものとされています。実際、日本の會社では會社員の間での競爭よりも家族的な調和が大切とされますから、人間関係も肉親のようにとらえられます。(1)、同僚はより高い給料と地位をめぐっての競爭相手ではなく、會社の利益のために互いに協(xié)力し合うチームメイトであるとみなされます。たいていは、互いに仕事を手伝ったり、會社が終わってから一緒に一杯やったりして、和気あいあいの関係が保たれます。日本で一般的な年功序列制度と終身雇用制度がこれに一役買っているのでしょう。これらの制度2は両方とも個人間の過度の競爭をなくすのに役立っているからです。
    日本の會社の同僚関係についての特徴は、同時に入社した同期3社員の間に親近感が生まれることです。毎年春に、同じ年齢で同じような経歴を持った大學、高校の新卒者が大量に入社し、一緒に研修を受けます。彼らは平社員として慣れない仕事の重圧を感じながら働いていますから、自然とお互いに親しみを感じるようになります。そのうち、彼らはグループを作って付き合うようになり、時にはそれが會社內での派閥にまで発展することがあります。同じ地位、同じ狀況で働いているというこの意識のことを(4)といいます。
    しかし、仕事に対する熱意や能力は、日常の働きぶりを通して遅かれ早かれほかの仲間に明らかになるものです。能力があり、信頼でき、仲間に親切で、態(tài)度が謙虛な人は人気も集まります。そして、結局、このような同僚の人気は昇進に必要不可欠なものなのです。
    (本名信行編「日本人の考え方を英語で説明する辭典」有斐閣による)
    問1 括弧1のところに、最も適切な言葉を一つ選んでください。
    1、けれども
    2、したがって
    3、しかし
    4、そこで
    問2 下線2のところに「これらの制度」とあるが、具體的にどういう制度のことですか。
    1、家族制度と競爭制度
    2、競爭制度と昇進制度
    3、年功制度と雇用制度
    4、雇用制度と昇進制度
    問3 「同期」について、文章の內容と合っているものは次のどれですか。
    1、同期は同じ年齢で同じような経験を持ち、同じ學校を卒業(yè)し、同時にある會社に入社する人たちのことです。
    2、同期の間の競爭はより激しいものです。
    3、同期の仲間がいることで、仕事の重圧感は多少軽減することができます。
    4、同期は結局會社內で派閥に発展してしまうから、會社內の人間関係を崩壊させるもとです。
    問4 括弧4のところに、最も適切な慣用句を選んでください。
    1、同じ穴の狢
    2、同じ釜の飯を食う
    3、同じ流れを掬ぶ
    4、同じ穴の狐
    問5 文章の內容と合わないものは次のどれですか。
    1、會社で人間関係は肉親関係や近隣関係よりも大事にされている。
    2、同じ會社に勤める社員の間では競爭よりも調和のほうが大切にされている。
    3、年功序列制度と終身雇用制度は會社での調和的な人間関係を保つのに積極的な役割を果たしています。
    4、日本の會社では、仕事に対して熱意や能力があっても、同僚に人気がなければ、昇進が難しいです。
    答案:
    2 3 3 2 1