ことばの原っぱ
目は、背中にはついていない。だからぼくらは、前は見(jiàn)えてもうしろは見(jiàn)えない。
というのは噓で、見(jiàn)ようと思えば、うしろだって見(jiàn)える。ふりむく必要はない。うしろを見(jiàn)る力のことを、想像力というのだ。
うしろだけではない。ふつうの想像力があれば、①他人の目からだって、自分を見(jiàn)ることができる。他人から見(jiàn)ると、自分はどう見(jiàn)えるか。それが、想像力の出発點(diǎn)だろう。
幕が開(kāi)いてから、客席に入ってくる人がいる。②あんな迷惑なものはない。ネズミのように小さくなって、こっそる入ってくるならまだいい。なかには、象みたいに堂々と入ってきて、「失禮」とも言わずに人の席の前をエイヤッと通り抜け、平然と席につくような人がいる。ああいう人は、人から自分がどう見(jiàn)えているかが、まったく見(jiàn)えていないんだろう。完全な想像力欠乏癥である。
ま、道が渋滯だったり、電車(chē)が遅れたり、出ようと思ったる玄関先でころんだり、遅れるのにはそれなりの事情があるのだと思う。が、遅れたら、(③)案內(nèi)係の人が入っていいといっても、次の幕間までロビーで待つ。あるいは、客席のいちばんうしろで立ってみる。それが原則である。少なくともぼくは、それを原則にしている。
長(zhǎng)い背中をやたら延ばして、ひときわ高く席に座っているのも、④うしろに目がない人の典型である。ぼくも胴の長(zhǎng)さには自信のある體型の持ち主だから、他人の胴の長(zhǎng)さをどうこう言うつもりはない。が、うしろの席の人にとって、自分の頭がどのぐらい邪魔になるか。それをすばやく感じとって、なるべく頭を低くするような気づかいをするのが、ふつうの想像力の持ち主である。
(天野 祐吉『天野祐吉のことばの原っぱ』まどか出版)
堂々と:態(tài)度が力強(qiáng)く落ち著いているようす
平然と:落ち著いているようす
欠乏癥:必要な量より少なくて困る病気
幕間:芝居で次の幕が始まるまでの休憩時(shí)間
原則:基本的な規(guī)則
ひときわ:一段と
持ち主:その物を持っている人
胴:頭、首、手足以外の體の部分
すばやく:すぐに
問(wèn)1?、佟杆摔文郡椁坤盲?、自分を見(jiàn)ることができる」とあるが、ここではどういう意味か。
1 他人は、自分の前もうしろも見(jiàn)ることができるという意味
2 他人から見(jiàn)ると自分はどう見(jiàn)えるか想像できるという意味
3 他人から見(jiàn)えないものでも見(jiàn)ることができるという意味
4 他人の見(jiàn)かたと自分の見(jiàn)かたは違うものであるという意味
問(wèn)2?、凇袱ⅳ螭拭曰螭胜猡韦悉胜ぁ工趣ⅳ毪?、何が迷惑なのか。
1 幕が開(kāi)く前に客席に入ってくる人がいること
2 幕が開(kāi)いてからふりむく人がいること
3 幕が開(kāi)く前に案內(nèi)係の人入ってくること
4 幕が開(kāi)いてから客席に入ってくる人がいること
問(wèn)3?。á郏─巳毪胱瞍膺m當(dāng)な言葉はどれか。
1 だいいち
2 たとえ
3 とても
4 わりと
問(wèn)4?、堋袱Δ筏恧四郡胜と恕工趣ⅳ毪?、ここではどういう意味か。
1 背がとても高い人という意味
2 想像力のある人という意味
3 想像力のない人という意味
4 客席のうしろに立つひとという意味
正解:2?。础。病。?
目は、背中にはついていない。だからぼくらは、前は見(jiàn)えてもうしろは見(jiàn)えない。
というのは噓で、見(jiàn)ようと思えば、うしろだって見(jiàn)える。ふりむく必要はない。うしろを見(jiàn)る力のことを、想像力というのだ。
うしろだけではない。ふつうの想像力があれば、①他人の目からだって、自分を見(jiàn)ることができる。他人から見(jiàn)ると、自分はどう見(jiàn)えるか。それが、想像力の出発點(diǎn)だろう。
幕が開(kāi)いてから、客席に入ってくる人がいる。②あんな迷惑なものはない。ネズミのように小さくなって、こっそる入ってくるならまだいい。なかには、象みたいに堂々と入ってきて、「失禮」とも言わずに人の席の前をエイヤッと通り抜け、平然と席につくような人がいる。ああいう人は、人から自分がどう見(jiàn)えているかが、まったく見(jiàn)えていないんだろう。完全な想像力欠乏癥である。
ま、道が渋滯だったり、電車(chē)が遅れたり、出ようと思ったる玄関先でころんだり、遅れるのにはそれなりの事情があるのだと思う。が、遅れたら、(③)案內(nèi)係の人が入っていいといっても、次の幕間までロビーで待つ。あるいは、客席のいちばんうしろで立ってみる。それが原則である。少なくともぼくは、それを原則にしている。
長(zhǎng)い背中をやたら延ばして、ひときわ高く席に座っているのも、④うしろに目がない人の典型である。ぼくも胴の長(zhǎng)さには自信のある體型の持ち主だから、他人の胴の長(zhǎng)さをどうこう言うつもりはない。が、うしろの席の人にとって、自分の頭がどのぐらい邪魔になるか。それをすばやく感じとって、なるべく頭を低くするような気づかいをするのが、ふつうの想像力の持ち主である。
(天野 祐吉『天野祐吉のことばの原っぱ』まどか出版)
堂々と:態(tài)度が力強(qiáng)く落ち著いているようす
平然と:落ち著いているようす
欠乏癥:必要な量より少なくて困る病気
幕間:芝居で次の幕が始まるまでの休憩時(shí)間
原則:基本的な規(guī)則
ひときわ:一段と
持ち主:その物を持っている人
胴:頭、首、手足以外の體の部分
すばやく:すぐに
問(wèn)1?、佟杆摔文郡椁坤盲?、自分を見(jiàn)ることができる」とあるが、ここではどういう意味か。
1 他人は、自分の前もうしろも見(jiàn)ることができるという意味
2 他人から見(jiàn)ると自分はどう見(jiàn)えるか想像できるという意味
3 他人から見(jiàn)えないものでも見(jiàn)ることができるという意味
4 他人の見(jiàn)かたと自分の見(jiàn)かたは違うものであるという意味
問(wèn)2?、凇袱ⅳ螭拭曰螭胜猡韦悉胜ぁ工趣ⅳ毪?、何が迷惑なのか。
1 幕が開(kāi)く前に客席に入ってくる人がいること
2 幕が開(kāi)いてからふりむく人がいること
3 幕が開(kāi)く前に案內(nèi)係の人入ってくること
4 幕が開(kāi)いてから客席に入ってくる人がいること
問(wèn)3?。á郏─巳毪胱瞍膺m當(dāng)な言葉はどれか。
1 だいいち
2 たとえ
3 とても
4 わりと
問(wèn)4?、堋袱Δ筏恧四郡胜と恕工趣ⅳ毪?、ここではどういう意味か。
1 背がとても高い人という意味
2 想像力のある人という意味
3 想像力のない人という意味
4 客席のうしろに立つひとという意味
正解:2?。础。病。?