天聲人語08年12月19日

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人與動物的極限
    先ごろの本紙で、チョウの寫真に目を奪われた。岐阜県で捕獲され、目印をつけて放たれたものが、40日後に奄美大島で確認されたという。千キロを超す旅の果て、美しい羽はすり切れ、破れ団扇(うちわ)のようだ。
    幾天前本報上刊登的蝴蝶照片引起了我的注意。這幾只蝴蝶是在岐阜縣被捕獲,作了記號放生40天后,在奄美大島發(fā)現(xiàn)了它們的蹤跡。超過千里的旅途讓它們美麗的翅膀傷痕累累,如同破損的羽扇一般。
    このアサギマダラは春には北へ、秋には南に下る「渡り」で知られる。夏の高原ではふわふわと、あまり羽ばたかずに舞う。ところが、いざ渡りとなるとギアが入り直すらしい。移動は片道切符で、旅先で生まれた子孫が逆コースをたどる。日本―臺灣の2千キロを飛ぶことも珍しくない。
    這種淺黃斑蝶春天北上,秋天南下的"大遷徙"已經(jīng)為人所熟知。它們在夏天的高原上只是輕盈地飛舞。但是一到了即將遷徙之時,它們就如同裝上了齒輪一般迅捷。它們的遷移往往是單程的。在目的地出生的小蝴蝶會踏上父輩的來路返回。從日本到臺灣長達兩千公里的旅程也并不稀奇。
    渡る理由は諸説あるが、かれんな姿からは信じられないたくましさだ。翻って、私たちの力はどうにも情けない。飛べず、ろくに泳げず、敏捷(びんしょう)性や走力は霊長類でも並以下だろう。
    雖然對于蝴蝶遷徙的理由眾說紛紜,但在單薄的身姿中確實有著另人難以置信的堅強?;仡^想想我們人類的力量,實在是不足言道。我們飛不起來,也沒法像樣地游泳,即便是身體的敏捷度和腳力在靈長類動物中也屬下乘。
    陸上競技の世界記録の変遷から、米國の海洋生物學者が「人類の限界」を推定した。男子100メートルは9秒48。これから縮む0秒21の評価はさておき、二本足の壁を知る。マラソンは2時間0分47秒で、あと3分強の伸びしろだ。
    美國海洋生物學者根據(jù)田徑世界紀錄的變遷推算出了"人體的極限".男子100米極限是9秒48.姑且不論今后要去縮短的0.21秒(現(xiàn)世界紀錄為9秒69),我們從中已可以清楚知道兩條腿跑步的不足。馬拉松的極限是2小時0分47秒(現(xiàn)世界記錄為2小時4分55秒),還有再縮短三分多鐘的余地。
    人間は身體能力を知恵と道具で補い、海へ空へと活動領域を広げてきた。だが、攜帯電話の小型化に指の太さが立ちはだかるように、どんな道具も生物としての限界と無縁ではない。地球の支配者を気取ってみても、「*の生命力」は知れている。今年も多くの人が天変地異に泣いた。
    不過人類正逐漸運用自己的智慧和工具來補償自己身體能力上的不足,從而擴大了自己向大海和天空活動的范圍。但是,這就像是粗大的手指無法自如使用如今日趨小型化的手機般,不管使用什么工具,人們都要去面對生物的極限。人類一直覺得自己是地球的支配者,但現(xiàn)在也漸漸發(fā)覺了"生命的脆弱".看看今年,就有很多人因天災人禍而泣不成聲。
    身ひとつで海の上をゆくチョウを心に浮かべれば、あれこれの限界は歯がゆくもある。人生も半ばを過ぎた食いしん坊としては、栄養(yǎng)補給が毎日3回で足りるのが悔しい。一日が24時間しかないことも。
    每當想到只身在海上飛行的蝴蝶,我就不禁為人類各種各樣的極限而煩躁。作為人生已經(jīng)過半的讒鬼,我對于一天只能三餐,一日僅有24小時而感到非常郁悶。
    あさぎ‐まだら【淺黃斑=蝶】:マダラチョウ科のチョウ。翅(はね)の開張約10センチ。前翅は黒色、後ろ翅は茶色で、それぞれ淡青色の透明な斑紋がある。幼蟲の食草はガガイモ科植物。日本からヒマラヤにかけて分布。