日語(yǔ)閱讀:第九種枕頭

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20年ほど前、作家の山口瞳さんが東京?銀座の高級(jí)ホテルに泊まった。チェックインの手続きで係の女性から、8種類(lèi)ある枕のどれを希望するか聞かれたという
    大約20年前,作家山口瞳入住東京銀座的一家豪華飯店。據(jù)說(shuō),辦理住宿登記手續(xù)時(shí),總臺(tái)的小姐問(wèn)他,房間的枕頭有八種,要安排哪一種。
    そばがら、あずき、羽毛、模造真珠…。客の満足を限界まで追求する理想主義に感じ入りつつ、「経営者は夢(mèng)のある、宮沢賢治みたいな人だろう」「でも収支が合うかな」、そう思ったと、隨筆「新東京百景」(新潮文庫(kù))に書(shū)いている
    有蕎麥皮的、小豆的、羽毛的、人造真珠的……山口深深地被這種極端追求顧客滿意度的理想主義所感動(dòng),但同時(shí)又想:“該飯店的經(jīng)營(yíng)者,想必是一位充滿理想的、宮沢賢治式的人物吧”、“可是,這樣的經(jīng)營(yíng),收支能平衡嗎”。—— 隨筆《新東京百景》中如是寫(xiě)道。
    「宮沢賢治みたいな」経営者とは、當(dāng)時(shí)、セゾングループを率いていた堤清二さん(79)である。作家、詩(shī)人としては、「辻井喬(たかし)」の名で知られている。山口さんの直感はさすがというべきだろう
    所謂“宮沢賢治式的”経営者,就是指當(dāng)時(shí)西武集團(tuán)的領(lǐng)軍人物堤清二(79歲)。作為作家和詩(shī)人,他則以“辻井喬”之名而廣為人知。山口的直覺(jué)應(yīng)該是正確的吧。
    巨大な流通グループは歳月の転変のなかで夢(mèng)の跡をとどめるのみだが、詩(shī)人の想念はいまも衰えることを知らない。辻井さんの詩(shī)集「鷲がいて」(思潮社)が、今年度の読売文學(xué)賞(詩(shī)歌俳句賞)に選ばれた
    龐大的流通集團(tuán)僅是要在歲月的變遷中留住理想的痕跡罷了,而詩(shī)人的熱情至今仍沒(méi)有減退。辻井的詩(shī)集《有一只鷲》入圍本年度読売文學(xué)獎(jiǎng)(詩(shī)歌俳句獎(jiǎng))。
    數(shù)年前、信州の諏訪湖畔に「平林たい子記念館」を訪ねると、館內(nèi)の壁に辻井さんの色紙が飾られていた。「暗い空に耐へる/やさしさのために/凍った風(fēng)のなかの/希望のために/梢(こずえ)に拡(ひろ)がる空に/むかって鳥(niǎo)を放とう」
    多年以前,我參觀位于信州諏訪湖畔的《平林鯛子記念館》,館內(nèi)的墻壁上飾有辻井的詩(shī)歌彩紙?!盀榱四欠萑犴g/以經(jīng)受天空的黑暗/為了那縷希望/不畏懼刺骨的寒風(fēng)/朝著樹(shù)梢上方遼遠(yuǎn)的天空/我把青鳥(niǎo)放飛”
    書(shū)き留めて帰った。心がささくれて寢つかれぬ夜など、いまも時(shí)折、紙片の詩(shī)句を眺めることがある。辻井さんが用意してくれた9種類(lèi)目の枕かも知れない。
    離開(kāi)之前,我抄下了這首詩(shī)。在心兒皴裂、夜不能寐折這種時(shí)候,至今偶會(huì),讀一讀紙片上的詩(shī)句。或許它是辻井為我準(zhǔn)備的第九種枕頭。