東山魁夷『風(fēng)景との巡り合い』4

字號(hào):

月出づ
    白樺の繊細(xì)な枝に、エメラルドの若葉が鏤められる時(shí)、
    小鳥の囀りが、終日、林の中に響いて山の春を讃える。
    青響
    私が表したかったのは、白く落ちる滝の響きではない。
    谷を埋めて重なり繁り合う樹々の、青の韻律である。