本文
新聞や雑誌、ラジオ、テレビでの情報活動をマス コミュニケーション(略してマスコミ)と言います。日本におけるマスコミは非常に発達しています。新聞には四つの主な全國紙、多くの地方紙、専門紙があります。近年の調(diào)査では、日本の日刊新聞の発行部數(shù)は人口一〇〇〇人あたり五八〇部ぐらいで、これは世界で第一位です。
テレビの普及率は人口一〇〇〇人あたり二七〇臺ぐらいで、たいていの家庭に一臺はあります?!弗辚螗豫氓颔椹`で見よう?!工趣?、「月での散歩をカラーでみよう?!工趣い诟妞请姍Cメーカーはカラーテレビをたくさん売りました。その結(jié)果、今では、カラーテレビもかなり普及しています。
マスコミ、特にテレビは子供に大きな影響を與えています。子供たちは夜遅くまでテレビの前を離れないので、親は困っています。こんな子供を「テレビっ子」と言います。
會話
A あそこに止まっている電車に乗りますか。
B いいえ、あれは京都へ行く電車です。私たちが乗る電車はもうすぐ來るでしょう。
A ところで、近ごろ駅にはきれいなポスターがたくさんはってありますね。あれは「Discovery Japan(ディスカバージャパン)と書いてありますよ。このごろ英語を使った広告が多いですね。
B 間違った英語の使い方もよく見かけます。あまりたくさん英語が使ってある広告も困りますね。この間、「クールなダッチでハードなアクションをダイレクトにサービスする『ナポレオン ソロ』」という映畫の宣伝がありました。一度聞いただけでどういう意味かわかりますか。
A ううん……。英語だけでなく、フランス語や中國語などを使った広告も多いですね。
B そうですね。必要以上に外國語を使うことはよくないですね。
A 近ごろ私の子供がテレビコマーシャルで言った言葉をよく使うので困っています?!袱螭肖椁胜沥恪工趣いρ匀~がよく流行していますね。
B 薬のテレビコマーシャルでしょう。薬を飲んでまでがんばる必要があるかどうか疑問ですね。
A 押し付けがましい広告や日本語を混亂させる宣伝は本當に困りますね。
応用文
人間愛の金メダル
一九*年、第十八回オリンピック東京大會が開かれた時のことです。
十月十四日、ヨットレースは、相模灣で行われました。
スウェーデンチームの誇る「ハヤマ號」には、キエル兄弟が乗っていました。兄さんのラース選手は、店を経営する三十才のベテラン選手。弟のスリグ選手は二十五才の大學生。
午前十一時、いよいよスタートです。
二十一隻のヨットは、あれる波に向かって走り出しました。
先頭グループに少し遅れたものの、スウェーデンチームのハヤマ號は、あれる海のほうが得意でもあるかのように、びくともしません。目の前に、同じコースのオーストラリア艇「ダイアブロ號」がいます。
ダイアブロ號には、ウィンター選手とダウ選手が乗っていました。ヨットの傾くのを防ぐために、支えづなにつかまり、體を外に乗り出していたウィンター選手は、スウェーデン艇が迫って來るのを見て、はっとしました。乗り出した體を、仰向けにして、帆の向きを変えようとしたとたんに、「あっ?!怪Гà扭胜肖欷蓼筏?。ウィンター選手は、あっという間に放り出されて、波間に消えてしまいました。ダウ選手は、マストにへばりつきながら、夢中でウィンター選手の姿を探しました。もうレースどころではありません。早く助け上げないと、ウィンター選手の命が危ないのです。
ダイアブロ號は、あらしの中で、急旋回をしました。けれども、風速十三メートルの風に煽られて、そのまま橫倒しになりました。
「しまった。これじゃ助けにも行けない?!沟工欷骏瑗氓趣摔膜蓼盲郡蓼?、ダウ選手の顔は、真っ青になりました。
スウェーデン艇ハヤマ號は、たちまち追いついて、そのそばを通り抜けました。
「スリグ、たいへんだ。オーストラリアの選手が海に落ちたぞ。」ハヤマ號の上で、とっさに叫んだのはラース選手でした。
レースに勝つためには、このまま走り抜けるほかありません。しかも、ハヤマ號の調(diào)子は、いつも以上にすばらしいのです。
(事故を助けるのは、俺たちの役目じゃない。このまま、いっきに走りぬけよう。)
(いや待て。危険にさらされている人の命を見過ごしていいものだろうか。)
ラース選手とスリグ選手の顔の中には、一瞬の間に、二つの考えが行き交いました。二人は、顔を見合わせました。
「兄さん、レースよりも人の命だ。」
「うん?!鼓郡饶郡ⅳ沥椁盲?、うなずきあいました。
ハヤマ號は、レースを中斷しました。風をたくみに利用して向きを変えると、百メートルもバックして、オーストラリアチームのウィンター選手を捜しました?!袱?、あそこだ?!攻Ε%螗咯`選手が、波間にもまれています。
「がんばれ。今すぐ、助けるぞ?!菇扭い骏膝浈尢枻?、ウィンター選手に向かって、さっとロープが投げられました。ウィンター選手を無事に救助の船に送り屆けたハヤマ號は、再びコースに戻りました。
ハヤマ號はついにゴールに入りました。順位は第十二位。ゴールインしても、何事もなかったような顔のラース選手とスリグ選手のそばに、間もなく、ほかの國々の選手たちが、集まって來ました。新聞記者たちも、駆け寄ってきました。
「よくやってくれた?!?BR> 「君たちは、ヨットマンの誇りだよ。」
「君たちこそ、人間愛の金メダル、スポーツマンの精神の花だよ?!?BR> 人々は、そう言って、心からキエル兄弟を褒め稱えたのでした。
ファンクション用語
勵ます
李:(マラソンをしている趙さんに)趙さん、頑張れ!
朱:趙さん、しっかりしろ!
陳:趙さん、もう少しだ、かんばって。
趙:ああ、やっぱりだめだった。
李:そんなにがっかりしないで、元気を出しなさい。次に頑張ればいいんだから
単語
マスコミ(マス コミュニケーションの略)(名)〇 大眾傳播(mass communication)
全國紙(ぜんこくし)(名)③ 全國性報紙
地方紙(ちほうし)(名)② 地方性報紙
専門紙(せんもんし)(名)③ 專業(yè)性報紙
日刊(にっかん)(名)〇 日報,日刊
あたり(接尾) 平均,每
オリンピック(名)④ 奧林匹克(Olympic)
メーカー(名)① 制造廠(maker)
離れる(はなれる)(自一)③ 離開,脫離
ポスター(名)① 宣傳畫,廣告畫(poster)
ディスカバー ジャパン(組)〇+② 探索日本(廣告語)(discover Japan)
見かける(みかける)(他一)〇 看到,開始看
クール(形動)① 涼爽;冷淡(cool)
タッチ(名)① 接觸,手法(touch)
ハード(形動)① 緊張,艱苦,嚴厲(hard)
アクション(名)① 活動,演技(action)
ダイレクト(形動)① 直接(direct)
ナポレオン ソロ(専)〇+① 拿破侖 梭羅(Napoleon)
押し付けがましい(おしつけがましい)(形)⑦ 強加于人
混亂(こんらん)(名 自サ)〇 混亂
金メダル(きんメダル)(名)③ 金牌(gold medal)
ヨットレース(名)③ 快艇競賽(yacht race)
相模灣(さがみわん)(専)③ (地名)
誇る(ほこる)(他五)②〇 夸耀,自豪
ハヤマ號(ハヤマごう)(専)③ (快艇名)
キエル(専)① (人名)
ラース(専)① (人名)
ベテラン(名)〇 老手(veteran)
選手(せんしゅ)(名)① 選手
スリグ(専)① (人名)
スタート(名 自サ)②〇 出發(fā),開始(start)
隻(せき)(接尾) 只(船的數(shù)量詞)
ヨット(名)① 快艇(yacht)
波(なみ)(名)② 波浪
先頭(せんとう)(名)〇 排頭,前列
グループ(名)② 小組(group)
びくともしない(副)① 處之坦然,一動不動
コース(名)① 前進路線;課程(course)
艇(てい)(名)① 小舟
ダイアブロ號(専)⑤ (快艇名)
ウィンター(専)① (人名)
ダウ(専)① (人名)
傾く(かたむく)(自五)③ 傾斜
支えづな(ささえづな)(名)③ 支撐繩索
乗り出す(のりだす)(自他五)③ 挺出,探出
迫る(逼る)(せまる)(自五)② 逼近,迫近
はっと(副 自サ)〇① 吃驚貌
仰向け(あおむけ)(名)〇 仰面朝天
帆(ほ)(名)① 帆
あっという間に(慣)①〇 一眨眼功夫
拋り出す(ほうりだす)(他五)④ 拋出去,扔出去
波間(なみま)(名)③ 波浪之間
消える(きえる)(自一)〇 消失
マスト(名)① 桅桿(mast)
へばりつく(自五)②④ 緊貼
命(いのち)(名)① 性命,命
急旋回(きゅうせんかい)(名 自他サ)③ 急旋轉(zhuǎn)
風速(ふうそく)(名)〇 風速
煽る(あおる)(他五)② (風)吹動
橫倒し(よこだおし)(名)〇 橫著倒
しまった(嘆)② 糟了
真っ青(まっさお)(名 形動)③ (臉色)蒼白;蔚藍
たちまち(副)〇 不大工夫
通り抜ける(とおりぬける)(自一)⑤ 穿過
咄嗟に(とっさに)(副)〇 猛然,瞬間
勝つ(かつ)(自五)① 勝,獲勝
走り抜ける(はしりぬける)(自一)⑤ 行駛過
俺たち(おれたち)(代)② 俺們,咱們
役目(やくめ)(名)③ 職責,作用
曬す(さらす)(他五)〇 暴露,暴曬
見過ごす(みすごす)(他五)〇 置之不問;看漏
一瞬(いっしゅん)(名)〇 一剎那
行き交う(ゆきかう)(自五)③ 往來
見合わせる(みあわせる)(他一)④ 互看
ちらっと(副)② 一閃,隱約
中斷(ちゅうだん)(名 自他サ)〇 中斷
巧み(たくみ)(名 形動)①〇 巧妙,技巧
バック(自サ)① 后退(back)
揉む(もむ)(他五)〇 互相擁擠
さっと(副)〇① 一下子
ロープ(名)① 繩索,繩子(rope)
無事(ぶじ)(名 形動)〇 平安
救助(きゅうじょ)(名 他サ)① 救助
送り屆ける(おくりとどける)(他一)⑥ 送到,送達
再び(ふたたび)(副)〇 再次
終に(遂に)(ついに)(副)① 終于
駆け寄る(かけよる)(自一)③ 跑近
ヨットマン(名)① 快艇運動員(yachtsman)
誇り(ほこり)(名)〇③ 引以為榮,驕傲
褒め稱える(ほめたたえる)(他一)⑤ 極為稱贊
一、…における(本文)
日本におけるマスコミは非常に発達している。
表示關(guān)于……方面。一般不用于口語。
中國における日本語教育についてアンケート調(diào)査を行いました。
就中國的日語教學情況,我們進行了問卷調(diào)查。
音楽における彼の才能は実にすばらしいものです。
他在音樂方面的才能實在了不起。
二、あたり(本文)
日本の日刊新聞の発行部數(shù)は人口一〇〇〇人あたり五八〇部ぐらいで、…
表示每,平均。
テレビの普及率は人口一〇〇〇人あたり二三〇臺ぐらいです。
電視的普及率是每一千人為二百三十臺左右。
一人あたりの肉の消費量は一キロです。
每個人的肉的消費量為一公斤。
三、以上(會話)
必要以上に外國語を使うことはよくないですね。
(1)接在數(shù)詞后面,表示比數(shù)字所表示的更多。
好きは好きですが、一度に三つ以上は食べられません。
喜歡是喜歡,但是吃不了三個以上。
このホテルには三百元以上千元までの部屋があります。
這個飯店有三百到一千元的房間。
(2)表示超過某個程度。
経済発展のスピードは私たちの想像以上に速いです。
經(jīng)濟發(fā)展的速度快得超出了我們的想象。
必要以上にお金を使っちゃだめです。
花錢超過需要可不行。
(3)表示前面所講的事。
以上は私の考えです。
以上是我的想法。
みなさんにお伝えしたいことは以上です。
要給大家傳達的事就是這些。
(4)「である以上」「でいる以上」「…た以上」表示既然。
約束した以上守らなければならない。
既然約定了就必須遵守。
承知した以上、できるだけのことをしてあげましょう。
既然答應(yīng)了,就盡可能為你做點事。
四、がましい(會話)
押し付けがましい広告や日本語の混亂させる宣伝は本當に困りますね。
表示近似,類似。主要用于不愉快的事。
張さんは弁解がましい言い方でそのことを言いました。
小張用近似辯解的口氣說了那件事。
彼の勝手がましいやり方には困りますね。
他自作主張的做法真讓人難辦。
五、…かのように(応用文)
ハヤマ號はあれる海のほうが得意でもあるかのように、びくともしない。
表示好像,似乎。
飲むかのように、田中さんはコップを口にあてました。
田中把杯子放在嘴邊,好像要喝的樣子。
建物が今にも倒れるかのようにずいぶん揺れています。
建筑物搖晃得厲害,眼看就要倒了的樣子。
六、びくともしない(応用文)
ハヤマ號はあれる海のほうが得意でもあるかのように、びくともしない。
表示穩(wěn)健,一動不動。
扉は押しても引いてもびくともしない。
無論推還是拉,門還是一動不動。
地震が起こった時、まわりの建物はみな倒れたのに、あの建物だけがびくともしなかった。
發(fā)生地震時,周圍的建筑都到了,只有那個建筑物安然如故。
七、(た)とたん(に)(応用文)
乗り出した體を仰向けにして、帆の向きを変えようとしたとたんに、支えづなが切れた。
表示正在一瞬間發(fā)生了……。
見たとたんに彼女だとわかった。
一看就知道是她。
空が暗くなったとたん、雨が降り出した。
天剛黑,與就下了起來。
八、あっという間に(応用文)
ウインター選手はあっという間に放り出されて、波間に消えてしまった。
表示一眨眼的功夫。
あっという間に全部食べてしまいました。
一眨眼的功夫全都吃光了。
核戦爭が起きたら、何もかもめちゃくちゃになってしまうのだ。しかも、あっという間に。
核戰(zhàn)爭一旦爆發(fā),一切都變得亂七八糟了。而且是一眨眼的功夫。
九、…どころではない(応用文)
もうレースどころではありません。
表示遠非,哪能。
海は冷たかったどころじゃありません。まるで氷のようでした。
海水豈止是冷,簡直就像是冰。
こんなに忙しいのに、何を言っているのですが。今はそれどころじゃないよ。
這樣忙,你在說什么?。楷F(xiàn)在不是這種時候。
十、…ほか(は)ない(応用文)
レースに勝つためには、このまま走り抜けるほかありません。
表示只有這么做,別無他法。
どうもすみませんというほかはありません。
只有說對不起。
それが正しいと解釈するほかありません。
只有那樣才是正確的解釋。
新聞や雑誌、ラジオ、テレビでの情報活動をマス コミュニケーション(略してマスコミ)と言います。日本におけるマスコミは非常に発達しています。新聞には四つの主な全國紙、多くの地方紙、専門紙があります。近年の調(diào)査では、日本の日刊新聞の発行部數(shù)は人口一〇〇〇人あたり五八〇部ぐらいで、これは世界で第一位です。
テレビの普及率は人口一〇〇〇人あたり二七〇臺ぐらいで、たいていの家庭に一臺はあります?!弗辚螗豫氓颔椹`で見よう?!工趣?、「月での散歩をカラーでみよう?!工趣い诟妞请姍Cメーカーはカラーテレビをたくさん売りました。その結(jié)果、今では、カラーテレビもかなり普及しています。
マスコミ、特にテレビは子供に大きな影響を與えています。子供たちは夜遅くまでテレビの前を離れないので、親は困っています。こんな子供を「テレビっ子」と言います。
會話
A あそこに止まっている電車に乗りますか。
B いいえ、あれは京都へ行く電車です。私たちが乗る電車はもうすぐ來るでしょう。
A ところで、近ごろ駅にはきれいなポスターがたくさんはってありますね。あれは「Discovery Japan(ディスカバージャパン)と書いてありますよ。このごろ英語を使った広告が多いですね。
B 間違った英語の使い方もよく見かけます。あまりたくさん英語が使ってある広告も困りますね。この間、「クールなダッチでハードなアクションをダイレクトにサービスする『ナポレオン ソロ』」という映畫の宣伝がありました。一度聞いただけでどういう意味かわかりますか。
A ううん……。英語だけでなく、フランス語や中國語などを使った広告も多いですね。
B そうですね。必要以上に外國語を使うことはよくないですね。
A 近ごろ私の子供がテレビコマーシャルで言った言葉をよく使うので困っています?!袱螭肖椁胜沥恪工趣いρ匀~がよく流行していますね。
B 薬のテレビコマーシャルでしょう。薬を飲んでまでがんばる必要があるかどうか疑問ですね。
A 押し付けがましい広告や日本語を混亂させる宣伝は本當に困りますね。
応用文
人間愛の金メダル
一九*年、第十八回オリンピック東京大會が開かれた時のことです。
十月十四日、ヨットレースは、相模灣で行われました。
スウェーデンチームの誇る「ハヤマ號」には、キエル兄弟が乗っていました。兄さんのラース選手は、店を経営する三十才のベテラン選手。弟のスリグ選手は二十五才の大學生。
午前十一時、いよいよスタートです。
二十一隻のヨットは、あれる波に向かって走り出しました。
先頭グループに少し遅れたものの、スウェーデンチームのハヤマ號は、あれる海のほうが得意でもあるかのように、びくともしません。目の前に、同じコースのオーストラリア艇「ダイアブロ號」がいます。
ダイアブロ號には、ウィンター選手とダウ選手が乗っていました。ヨットの傾くのを防ぐために、支えづなにつかまり、體を外に乗り出していたウィンター選手は、スウェーデン艇が迫って來るのを見て、はっとしました。乗り出した體を、仰向けにして、帆の向きを変えようとしたとたんに、「あっ?!怪Гà扭胜肖欷蓼筏?。ウィンター選手は、あっという間に放り出されて、波間に消えてしまいました。ダウ選手は、マストにへばりつきながら、夢中でウィンター選手の姿を探しました。もうレースどころではありません。早く助け上げないと、ウィンター選手の命が危ないのです。
ダイアブロ號は、あらしの中で、急旋回をしました。けれども、風速十三メートルの風に煽られて、そのまま橫倒しになりました。
「しまった。これじゃ助けにも行けない?!沟工欷骏瑗氓趣摔膜蓼盲郡蓼?、ダウ選手の顔は、真っ青になりました。
スウェーデン艇ハヤマ號は、たちまち追いついて、そのそばを通り抜けました。
「スリグ、たいへんだ。オーストラリアの選手が海に落ちたぞ。」ハヤマ號の上で、とっさに叫んだのはラース選手でした。
レースに勝つためには、このまま走り抜けるほかありません。しかも、ハヤマ號の調(diào)子は、いつも以上にすばらしいのです。
(事故を助けるのは、俺たちの役目じゃない。このまま、いっきに走りぬけよう。)
(いや待て。危険にさらされている人の命を見過ごしていいものだろうか。)
ラース選手とスリグ選手の顔の中には、一瞬の間に、二つの考えが行き交いました。二人は、顔を見合わせました。
「兄さん、レースよりも人の命だ。」
「うん?!鼓郡饶郡ⅳ沥椁盲?、うなずきあいました。
ハヤマ號は、レースを中斷しました。風をたくみに利用して向きを変えると、百メートルもバックして、オーストラリアチームのウィンター選手を捜しました?!袱?、あそこだ?!攻Ε%螗咯`選手が、波間にもまれています。
「がんばれ。今すぐ、助けるぞ?!菇扭い骏膝浈尢枻?、ウィンター選手に向かって、さっとロープが投げられました。ウィンター選手を無事に救助の船に送り屆けたハヤマ號は、再びコースに戻りました。
ハヤマ號はついにゴールに入りました。順位は第十二位。ゴールインしても、何事もなかったような顔のラース選手とスリグ選手のそばに、間もなく、ほかの國々の選手たちが、集まって來ました。新聞記者たちも、駆け寄ってきました。
「よくやってくれた?!?BR> 「君たちは、ヨットマンの誇りだよ。」
「君たちこそ、人間愛の金メダル、スポーツマンの精神の花だよ?!?BR> 人々は、そう言って、心からキエル兄弟を褒め稱えたのでした。
ファンクション用語
勵ます
李:(マラソンをしている趙さんに)趙さん、頑張れ!
朱:趙さん、しっかりしろ!
陳:趙さん、もう少しだ、かんばって。
趙:ああ、やっぱりだめだった。
李:そんなにがっかりしないで、元気を出しなさい。次に頑張ればいいんだから
単語
マスコミ(マス コミュニケーションの略)(名)〇 大眾傳播(mass communication)
全國紙(ぜんこくし)(名)③ 全國性報紙
地方紙(ちほうし)(名)② 地方性報紙
専門紙(せんもんし)(名)③ 專業(yè)性報紙
日刊(にっかん)(名)〇 日報,日刊
あたり(接尾) 平均,每
オリンピック(名)④ 奧林匹克(Olympic)
メーカー(名)① 制造廠(maker)
離れる(はなれる)(自一)③ 離開,脫離
ポスター(名)① 宣傳畫,廣告畫(poster)
ディスカバー ジャパン(組)〇+② 探索日本(廣告語)(discover Japan)
見かける(みかける)(他一)〇 看到,開始看
クール(形動)① 涼爽;冷淡(cool)
タッチ(名)① 接觸,手法(touch)
ハード(形動)① 緊張,艱苦,嚴厲(hard)
アクション(名)① 活動,演技(action)
ダイレクト(形動)① 直接(direct)
ナポレオン ソロ(専)〇+① 拿破侖 梭羅(Napoleon)
押し付けがましい(おしつけがましい)(形)⑦ 強加于人
混亂(こんらん)(名 自サ)〇 混亂
金メダル(きんメダル)(名)③ 金牌(gold medal)
ヨットレース(名)③ 快艇競賽(yacht race)
相模灣(さがみわん)(専)③ (地名)
誇る(ほこる)(他五)②〇 夸耀,自豪
ハヤマ號(ハヤマごう)(専)③ (快艇名)
キエル(専)① (人名)
ラース(専)① (人名)
ベテラン(名)〇 老手(veteran)
選手(せんしゅ)(名)① 選手
スリグ(専)① (人名)
スタート(名 自サ)②〇 出發(fā),開始(start)
隻(せき)(接尾) 只(船的數(shù)量詞)
ヨット(名)① 快艇(yacht)
波(なみ)(名)② 波浪
先頭(せんとう)(名)〇 排頭,前列
グループ(名)② 小組(group)
びくともしない(副)① 處之坦然,一動不動
コース(名)① 前進路線;課程(course)
艇(てい)(名)① 小舟
ダイアブロ號(専)⑤ (快艇名)
ウィンター(専)① (人名)
ダウ(専)① (人名)
傾く(かたむく)(自五)③ 傾斜
支えづな(ささえづな)(名)③ 支撐繩索
乗り出す(のりだす)(自他五)③ 挺出,探出
迫る(逼る)(せまる)(自五)② 逼近,迫近
はっと(副 自サ)〇① 吃驚貌
仰向け(あおむけ)(名)〇 仰面朝天
帆(ほ)(名)① 帆
あっという間に(慣)①〇 一眨眼功夫
拋り出す(ほうりだす)(他五)④ 拋出去,扔出去
波間(なみま)(名)③ 波浪之間
消える(きえる)(自一)〇 消失
マスト(名)① 桅桿(mast)
へばりつく(自五)②④ 緊貼
命(いのち)(名)① 性命,命
急旋回(きゅうせんかい)(名 自他サ)③ 急旋轉(zhuǎn)
風速(ふうそく)(名)〇 風速
煽る(あおる)(他五)② (風)吹動
橫倒し(よこだおし)(名)〇 橫著倒
しまった(嘆)② 糟了
真っ青(まっさお)(名 形動)③ (臉色)蒼白;蔚藍
たちまち(副)〇 不大工夫
通り抜ける(とおりぬける)(自一)⑤ 穿過
咄嗟に(とっさに)(副)〇 猛然,瞬間
勝つ(かつ)(自五)① 勝,獲勝
走り抜ける(はしりぬける)(自一)⑤ 行駛過
俺たち(おれたち)(代)② 俺們,咱們
役目(やくめ)(名)③ 職責,作用
曬す(さらす)(他五)〇 暴露,暴曬
見過ごす(みすごす)(他五)〇 置之不問;看漏
一瞬(いっしゅん)(名)〇 一剎那
行き交う(ゆきかう)(自五)③ 往來
見合わせる(みあわせる)(他一)④ 互看
ちらっと(副)② 一閃,隱約
中斷(ちゅうだん)(名 自他サ)〇 中斷
巧み(たくみ)(名 形動)①〇 巧妙,技巧
バック(自サ)① 后退(back)
揉む(もむ)(他五)〇 互相擁擠
さっと(副)〇① 一下子
ロープ(名)① 繩索,繩子(rope)
無事(ぶじ)(名 形動)〇 平安
救助(きゅうじょ)(名 他サ)① 救助
送り屆ける(おくりとどける)(他一)⑥ 送到,送達
再び(ふたたび)(副)〇 再次
終に(遂に)(ついに)(副)① 終于
駆け寄る(かけよる)(自一)③ 跑近
ヨットマン(名)① 快艇運動員(yachtsman)
誇り(ほこり)(名)〇③ 引以為榮,驕傲
褒め稱える(ほめたたえる)(他一)⑤ 極為稱贊
一、…における(本文)
日本におけるマスコミは非常に発達している。
表示關(guān)于……方面。一般不用于口語。
中國における日本語教育についてアンケート調(diào)査を行いました。
就中國的日語教學情況,我們進行了問卷調(diào)查。
音楽における彼の才能は実にすばらしいものです。
他在音樂方面的才能實在了不起。
二、あたり(本文)
日本の日刊新聞の発行部數(shù)は人口一〇〇〇人あたり五八〇部ぐらいで、…
表示每,平均。
テレビの普及率は人口一〇〇〇人あたり二三〇臺ぐらいです。
電視的普及率是每一千人為二百三十臺左右。
一人あたりの肉の消費量は一キロです。
每個人的肉的消費量為一公斤。
三、以上(會話)
必要以上に外國語を使うことはよくないですね。
(1)接在數(shù)詞后面,表示比數(shù)字所表示的更多。
好きは好きですが、一度に三つ以上は食べられません。
喜歡是喜歡,但是吃不了三個以上。
このホテルには三百元以上千元までの部屋があります。
這個飯店有三百到一千元的房間。
(2)表示超過某個程度。
経済発展のスピードは私たちの想像以上に速いです。
經(jīng)濟發(fā)展的速度快得超出了我們的想象。
必要以上にお金を使っちゃだめです。
花錢超過需要可不行。
(3)表示前面所講的事。
以上は私の考えです。
以上是我的想法。
みなさんにお伝えしたいことは以上です。
要給大家傳達的事就是這些。
(4)「である以上」「でいる以上」「…た以上」表示既然。
約束した以上守らなければならない。
既然約定了就必須遵守。
承知した以上、できるだけのことをしてあげましょう。
既然答應(yīng)了,就盡可能為你做點事。
四、がましい(會話)
押し付けがましい広告や日本語の混亂させる宣伝は本當に困りますね。
表示近似,類似。主要用于不愉快的事。
張さんは弁解がましい言い方でそのことを言いました。
小張用近似辯解的口氣說了那件事。
彼の勝手がましいやり方には困りますね。
他自作主張的做法真讓人難辦。
五、…かのように(応用文)
ハヤマ號はあれる海のほうが得意でもあるかのように、びくともしない。
表示好像,似乎。
飲むかのように、田中さんはコップを口にあてました。
田中把杯子放在嘴邊,好像要喝的樣子。
建物が今にも倒れるかのようにずいぶん揺れています。
建筑物搖晃得厲害,眼看就要倒了的樣子。
六、びくともしない(応用文)
ハヤマ號はあれる海のほうが得意でもあるかのように、びくともしない。
表示穩(wěn)健,一動不動。
扉は押しても引いてもびくともしない。
無論推還是拉,門還是一動不動。
地震が起こった時、まわりの建物はみな倒れたのに、あの建物だけがびくともしなかった。
發(fā)生地震時,周圍的建筑都到了,只有那個建筑物安然如故。
七、(た)とたん(に)(応用文)
乗り出した體を仰向けにして、帆の向きを変えようとしたとたんに、支えづなが切れた。
表示正在一瞬間發(fā)生了……。
見たとたんに彼女だとわかった。
一看就知道是她。
空が暗くなったとたん、雨が降り出した。
天剛黑,與就下了起來。
八、あっという間に(応用文)
ウインター選手はあっという間に放り出されて、波間に消えてしまった。
表示一眨眼的功夫。
あっという間に全部食べてしまいました。
一眨眼的功夫全都吃光了。
核戦爭が起きたら、何もかもめちゃくちゃになってしまうのだ。しかも、あっという間に。
核戰(zhàn)爭一旦爆發(fā),一切都變得亂七八糟了。而且是一眨眼的功夫。
九、…どころではない(応用文)
もうレースどころではありません。
表示遠非,哪能。
海は冷たかったどころじゃありません。まるで氷のようでした。
海水豈止是冷,簡直就像是冰。
こんなに忙しいのに、何を言っているのですが。今はそれどころじゃないよ。
這樣忙,你在說什么?。楷F(xiàn)在不是這種時候。
十、…ほか(は)ない(応用文)
レースに勝つためには、このまま走り抜けるほかありません。
表示只有這么做,別無他法。
どうもすみませんというほかはありません。
只有說對不起。
それが正しいと解釈するほかありません。
只有那樣才是正確的解釋。

