本課課文
手紙の文例集などに時候の挨拶の「決まり文句」が列記されています。その中から春の挨拶のいくつかを拾い出して見ましょう。
2月 余寒なお厳しき折から、立春とは名ばかりで。
3月 早春の候、寒さもようやく緩み、菜の花は今が盛り。
4月 春たけなわ、野も山も花の春、陽(晩)春の候。
5月 風薫る5月、新緑の目にしみる昨今、惜春の候。
これを見ると、日本の季節(jié)変化が短い言葉でうまく表現(xiàn)されているのに、あらためて感心してしまいます。しかし、これらは東京、大阪など日本の真ん中辺りの地域に當てはまる表現(xiàn)です。細長い日本列島の北と南では、春の季節(jié)感がずいぶん違うはずです。その辺の所を気候表の數字で裏付けてみましょう。
気溫は月の始めと終わりや一日の晝と夜で異なり、年によっても変動しますが、この表の値は、年にわたった、それらの一切を平均したものです。月平均気溫の平年値は、その月の15日ごろの日平均気溫の平年値と大體同じです。
そんな目で、この表を見ると、各地の季節(jié)のズレの見當がつきます。例えば:東京の四月中ごろの気溫は、鹿児島の三月末か四月初めころと同じで季節(jié)差は15日ぐらいです。そして、札幌の四月中ごろの気溫は、東京の三月始めごろの気溫で、季節(jié)は40日程度と言うことが分かります。つまり、札幌と鹿児島とでは2ヶ月のズレがあることになります。
もう、だいぶ前のことになりますが、東京から札幌に転勤したときのことです。東京をたつ前夜は、住居の近くの桜並木は夜目にも白い花明かりで、暖かいそよ風が頬を撫でていたのですが、翌日の千歳空港は橫毆りの吹雪で、札幌は街路樹はまだ冬木立でした。お花見をしたのは40日後の5月中旬のことでした。
それから數年後に、今度は、やはり花の都を後にして鹿児島に著任しました。その時は、桜はすでに散っており、初夏を思わせる日差しを浴びてクスの若葉が輝き、真っ赤なツツジの花が新緑の中に燃え始めていました。
降水量が適當にある地域について、気候表の月平均気溫から自然界の様子を知る大まかな目安を記しておきましょう。
(0度以下) 土壌水分が凍結しており、植物の生活は停止している。一面の雪景色。
(0度~5度) 雪がゆったり、冷たい雨がゆったり。春は時折の雪解け、泥んこ道の季節(jié)。秋は木々は落葉しており、平野には積雪が現(xiàn)れたり消えたり、山は完全な積雪。
(5度~10度) 春はまだ枯木立が多いんが、枝に緑の芽が見え。早春の花が咲き始める。秋は完全紅葉から落葉まで。
(10度~15度) 春は木々の花の咲き始めから、新緑まで。秋は木々の葉の色づき始めから、完全紅葉まで。雨が降れば寒く感じる。
(15度~20度) 新緑から濃緑へ。東京でと言えば5月と10月の平均気溫。濕度が適當で青空ならば、この上なく爽やかで明るい季節(jié)。ヨーロッパの夏の平均気溫。
(20度~25度) 梅雨時と秋の長雨のころの平均気溫。蒸し暑さを感じる。
(25度以上) 日本人が盛夏と感じる平均気溫。真夏日。熱帯夜が現(xiàn)れる。
軽井沢の測候所の高さは999メートルです。その高さゆえに、東京からそれほど遠くはないのに、気溫は約800キロメートル北の平野の札幌の気溫と同じになっているのです。気溫は普通、高さ1000メートルにつき、約6度の割合で下がります。東京付近では春の気溫6度の差は約40日の季節(jié)差に相當します。
表の數字から気がつくもう一つの點は、山國や北國の春のテンポの速さです。3月から5月にかけて気溫の上昇幅は、那覇は5.7度、鹿児島は8.6度、東京は10.0度、札幌は12.4度、軽井沢は12.0度と、北ほど、また高い所ほど大きくなっているのです。北國や山國の春は遅いけれども、はじけるように始めるのです。
課文詞匯
詞匯Ⅰ
山國 (やまぐに) (2) [名] 山國
北國 (きたぐに) (2) [名] 北國,北方的國家和地區(qū)
文例集 (ぶんれいしゅう) (3) [名] 書信集,尺牘大全
時候 (じこう) (0) [名] 時令,節(jié)令
決まり文句 (きまりもんく) (4) [名] 成套句子
列記する (れっきする) (1) [動3] 列舉,羅列
拾い出す (ひろいだす) (4) [動1] 挑出,選出,揀出
余寒 (よかん) (0) [名] 余寒
折 (おり) (0) [名] 時候,……之際
立春 (りっしゅん) (0) [名] 立春
名 (な) [名] 名
早春 (そうしゅん) (0) [名] 早春
侯 (こう) (1) [名] 時節(jié)
ゆるむ (2) [動1] 緩和,緩解
菜の花 (なのはな) (1) [名] 油菜花
盛り (さかり) (0) [名] 盛,爛漫
たけなわ (0) [名] 旺盛,盎然
野 (の) (1) [名] 原野,田野
陽春 (ようしゅん) (0) [名] 陽春,春天
晩春 (ばんしゅん) (0) [名] 晚春,暮春
薫る (かおる) (0) [動1] 散發(fā)馨香
新緑 (しんりょく) (0) [名] 新綠
しみる (0) [動2] 染上
昨今 (さっこん) (1) [名] 近來,近
惜春 (せきしゅん) (0) [名] 惜春
感心する (かんしんする) (0) [動3] 贊成,贊嘆
當てはまる (あてはまる) (4) [動1] 適用,適合
細長い (ほそながい) (4) [形] 細長,狹長
日本列島 (にほんれっとう) (4) [名] 日本列島
季節(jié)感 (きせつかん) (3) [名] 季節(jié)感
その辺 (そのへん) (0) [詞組] 那方面,那邊
裏づける (うらづける) (4) [動2] 證實,印證
異なる (ことなる) (3) [動1] 不同,不一樣
変動する (へんどうする) (0) [動3] 變動,變化
表 (ひょう) (0) [名] 表
値 (あたい) (0) [名] 值,數值
一切 (いっさい) (1) [名] 一切
平年値 (へいねんち) (3) [名] 平年值,常年值
地點 (ちてん) (0) [名] 地點
ズレ (2) [名] 差異
見當がつく (けんとうがつく) (3)+(1) [慣用] 估計,估算,推測
中ごろ (なかごろ) (0) [名] 中期,中旬
末 (すえ) (0) [名] 末
転勤する (てんきんする) (0) [動3] 調動工作
たつ (1) [動1] 離開,出發(fā)
東京をたつ (とうきょうをたつ) (0)+(1) [慣用] 離開東京
前夜 (ぜんや) (1) [名] 前夜
桜並木 (さくらなみき) (4) [名] 櫻花街樹
夜目 (よめ) (1) [名] 夜里看
花明かり (はなあかり) (3) [名] 閃亮的花,銀花閃爍
そよ風 (そよかぜ) (2) [名] 微風,和風
なでる (2) [動2] 拂,撫摸
橫なぐり (よこなぐり) (0) [名] 橫掃,側吹,橫飛
吹雪 (ふぶき) (1) [名] 飛雪
街路樹 (がいろじゅ) (3) [名] 街道兩旁的樹
冬木立 (ふゆこだち) (3) [名] 冬天的禿樹
花見 (はなみ) (3) [名] 商花
都 (みやこ) (0) [名] 首都,都城
著任する (ちゃくにんする) (0) [動3] 到任,上任
散る (ちる) (0) [動1] 謝,落
初夏 (しょか) (1) [名] 初夏
日差し (ひざし) (0) [名] 日光
クス (1) [名] 樟樹,樟木
若葉 (わかば) (1) [名] 嫩芽,嫩葉
真っ赤だ (まっかだ) (3) [形動] 火紅,鮮紅
ツツジ (2) (0) [名] 杜鵑
燃え始める (もえはじめる) (0) [動2] 開始怒放
降水量 (こうすいりょう) (3) [名] 降水量
自然界 (しぜんかい) (2) [名] 自然界
おおまかだ (0) [形動] 大致,粗略
目安 (めやす) (0) [名] 基準
記す (しるす) (2) [動1] 記錄,記下
以下 (いか) (1) [名] 以下
土壌 (どじょう) (0) [名] 土壤
凍結する (とうけつする) (0) [動3] 凍結
一面 (いちめん) (0) [名] 一片,一派
雪景色 (ゆきげしき) (3) [名] 冰雪景色
時折 (ときおり) (0) [名] 時而,偶而
雪解け (ゆきどけ) (0) [名] 融雪
泥んこ (どろんこ) (0) [名] 泥濘
木々 (きぎ) (1) [名] 樹木
落葉する (らくようする) (0) [動3] 葉落,落葉
平野 (へいや) (0) [名] 平原,原野
積雪 (せきせつ) (0) [名] 積雪
枯木立 (かれこだち) (3) [名] 光禿樹木
咲き始める (さきはじめる) (5) [動2] 初開,開始開
紅葉 (こうよう) (0) [名] 紅葉
咲き始め (さきはじめ) (0) [名] 初開,剛開
色づき始め (いろづきはじめ) (0) [名] 開始著色
濃緑 (のうりょく) (0) [名] 深綠,翠綠
青空 (あおぞら) (3) [名] 晴空,藍天
梅雨どき (つゆどき) (0) [名] 梅雨季
長雨 (ながあめ) (0) [名] *雨
蒸し暑さ (むしあつさ) (4) [名] 悶熱
盛夏 (せいか) (1) [名] 盛夏
真夏日 (まなつび) (3) [名] 盛夏期,盛夏之日
熱帯夜 (ねったいや) (3) [名] 熱帶夜晚
測候所 (そっこうじょ) (0) [名] 氣象站
割合 (わりあい) (0) [名] 比例
付近 (ふきん) (1) [名] 附近
相當する (そうとうする) (0) [動3] 相當
テンポ (1) [名] 步伐,速度
上昇幅 (じょうしょうはば) (3) [名] 上升幅度
はじける (3) [動2] 綻放,迸發(fā)
倉島厚 (くらしまあつし) (0)+(1) [專] 倉島厚(人名)
軽井沢 (かるいざわ) (3)(2) [專] 輕井澤(地名)
千歳 (ちとせ) (0) [專] 千歲(人名)
~集 (しゅう) …でおり,… ~感 (かん) ~どき
~値 (ち) …ゆえに,…
詞匯Ⅱ
通行止め (つうこうどめ) (0) [名] 停止通行
結論 (けつろん) (0) [名] 結論
小川 (おがわ) (0) [名] 小河
魚釣り (さかなつり) (3) [名] 釣魚
花火 (はなび) (1) [名] 煙火,煙花
大會 (たいかい) (0) [名] 大會
日本一 (にほんいち) (2) [名] 日本第一
まじめさ (0) [名] 認真勁兒
不正 (ふせい) (0) [名] 不正經,不正派
貧乏だ (びんぼうだ) (1) [形動] 貧窮,貧困
害する (がいする) (3) [動3] 害,傷害
忠告 (ちゅうこく) (0) [名] 忠告
引き起こす (ひきおこす) (4) [動1] 引起
容赦 (ようしゃ) (1) [名] 寬恕,原諒
流通 (りゅうつう) [名] 流通
機構 (きこう) (0) [名] 機構
吹きつける (ふきつける) (4) [動2] 狂吹,猛刮
パソコン (0) [名] 微型電腦
一行 (いっこう) (0) [名] 一行
立つ (1) [動1] 經,過
腹が立つ (はらがたつ) (2)+(1) [慣用] 生氣,發(fā)怒
課程譯文
第 31 課 山 國 之 春
倉島厚
尺牘大全之類的書里羅列有關節(jié)令問候的成套句子。從中挑出幾個春季寒暄的來看看。
二月 余寒襲人時節(jié)。立春圖有虛名。
三月 早春之際。嚴寒終于緩解。油菜花盛開之時。
四月 春意盎然。山花爛漫、田野迎春。陽(暮)春時節(jié)。
五月 熏風習習的五月。日來新綠醒目。惜春之際。
看到這些,令人再次由衷地贊嘆表現(xiàn)日本季節(jié)變化的詞語真是言簡意賅。不過,這些只適于形容東京、大飯等日本的中心地帶。日本列島地形狹長,南北的春季感自然有相當的差距。讓我們用氣候表的數據來證實一下這個問題。
O各地月平均氣溫的常年值(C)
那霸 16.0 16.4 18.0 21.0 23.7 26.1
鹿兒島 7.0 8.2 11.216.119.823.OI
東京 14.7 5。4 8.4 13.9 18.4 21.SI
札幌 9-4.2-0.46.2 12.0 15.gi
輕井澤 9-3.8-3.4-0.5 63 11.5 15.3I
月初和月末或一天的晝和夜的氣溫不同,而且每年都會發(fā)生變化。這個表中的數值是經過長年統(tǒng)計,將一切數值取其平均得出來的。月平均氣溫的常年值基本上與當月15日左右的平均氣溫常年值一致。
用這種觀點看這個表,可以估算出各地季節(jié)的差異。比如東京4月中旬的氣溫與鹿兒島的3月末或4月初相當,季節(jié)差是15天左右。而札幌4月中旬的氣溫相當于東京3月初的氣溫,季節(jié)差就是40天左右。那么,札幌和鹿兒島的差異就是兩個月。
那是很早以前,我從東京調到札幌去工作的時候。離別東京的前夜,住宅附近的櫻花街樹夜里仍是銀們閃爍,和煦的春風拂面,而翌日的千歲機場卻是飛雪橫掃,札幌的街道兩旁還是冬天的光禿禿的樹干。賞花是在40天以后的5月中旬。
過了幾年,這回又告別花都到鹿兒島赴任。當時,櫻花已飄然落下。沐浴著初夏的陽光,樟樹的嫩芽閃閃發(fā)亮,火紅的杜鵑花在一片新綠中開始怒放。
對降水量適當的地區(qū),讓我們從氣候表的平均氣溫得出了解自然界大致情況的基準。
<0度以下> 土壤水分凍結,植物停止生息。一派冰雪景色。
<0度一5度>下雪或下冷雨。春天是時而融雪,道路泥濘的季節(jié)。秋天樹木落葉,平原積雪時現(xiàn)時消, 山間全是積雪。
<5度一10度> 春天仍是光禿 樹木木居多,枝頭可見綠色的芽 ,早春花卉初開。秋季由樹葉紅透到葉 落。
<10度一15度>春天樹木由花開到葉綠。秋大樹葉山開始著色到完全紅透。如果下雨則感覺寒冷。
<15度一20度>樹葉由嫩綠變?yōu)槿G。在東京則是五月和十月的平均氣溫。溫度適宜,天氣晴朗,是非常清爽而明快的季節(jié)。也是歐洲夏季的平均氣溫。
<20度一25度>是梅雨季和秋季*雨時節(jié)的平均氣溫。感覺悶熱。
<25 度以上>日本人感覺盛夏的平均氣溫。盛暑期。出現(xiàn)熱帶夜晚的現(xiàn)象。
輕井澤氣象站海拔999米。正同為它高,所以雖然離東京不那么遠,卻與相距800公里的北部平原札幌市的氣溫相同。氣溫一般每高1000米下降6度。而東京附近春天氣溫的6度差大約相當于40天的季節(jié)差。
從表中的數字還可以看出另一點,即山區(qū)或北國春天步伐的快慢。從三月到五月氣溫上升的幅度是:那霸5.7度、鹿兒島8.6度、東京10.0度,札幌12.4度、輕井澤12.0度。越往北或海拔越高,上升的幅度就越大。北國或山區(qū)的春天雖然來得遲,但卻是迸發(fā)式地開始的。
課文語法
文法:
1、…ており(=…ていて)
昨日の臺風で木が倒れており、道路が通行止めになっていた。
新しい建物がたくさん建っており、驚きました。
まだ検討しており、結論は出ていません。
2、體言結句
ここは山の中。今日の予定は小川で魚釣り。
夜、花火大會。
3、…ゆえに、…
忠告を聞かなかったゆえに、大きな事故を引き起こしたのだ。
苦しさゆえに、頂上に登ったときの喜びが大きいのだ。
その機會は便利さゆえに、危険性が無視されているのだ。
言葉の使用の仕方:
1、時候の挨拶の「決まり文句」
余寒なお厳しき折から:雖說過了立春,但仍舊嚴寒。
立春とは名ばかりで:立春圖有虛名。
早春の候:早春之際。
寒さもようやく緩み:寒冷的天氣也終于有所緩解。
菜の花は今が盛り:現(xiàn)在油菜花盛開,是表示真正的春天已經到來了。
春たけなわ:春意盎然。
風薫る五月:熏風習習的五月。
新緑の目にしみる昨今:新綠醒目的時節(jié)。
惜春の候:惜春之際。
2、その辺の所を:その辺の所をよくご理解のうえ、ご容赦ください。
3、夜目にも白い花明かり:(櫻花毛街樹)在夜里也銀光閃爍。
4、橫毆り:橫毆りの雨が吹き付けていた。
5、冬木立 / 枯木立:冬季落葉的樹叢 / 樹葉完全脫落枯萎的樹叢。
6、花の都:==東京
7、は…。は….:りんごは好きですが、バナナはあまりすきではありません。
8、時折==時々
9、はじけるように:その若い娘は話を聞くとはじけるように笑い出した。
10、「たつ」のいろいろ:
臺の上に立って話してください。
駅の前に高いビルが建った。
代表団の一行は、午後の飛行機で東京をたった。
時間が経つのは早いものですね。
彼にいやなことを言われて、腹が立って仕方がない。
手紙の文例集などに時候の挨拶の「決まり文句」が列記されています。その中から春の挨拶のいくつかを拾い出して見ましょう。
2月 余寒なお厳しき折から、立春とは名ばかりで。
3月 早春の候、寒さもようやく緩み、菜の花は今が盛り。
4月 春たけなわ、野も山も花の春、陽(晩)春の候。
5月 風薫る5月、新緑の目にしみる昨今、惜春の候。
これを見ると、日本の季節(jié)変化が短い言葉でうまく表現(xiàn)されているのに、あらためて感心してしまいます。しかし、これらは東京、大阪など日本の真ん中辺りの地域に當てはまる表現(xiàn)です。細長い日本列島の北と南では、春の季節(jié)感がずいぶん違うはずです。その辺の所を気候表の數字で裏付けてみましょう。
気溫は月の始めと終わりや一日の晝と夜で異なり、年によっても変動しますが、この表の値は、年にわたった、それらの一切を平均したものです。月平均気溫の平年値は、その月の15日ごろの日平均気溫の平年値と大體同じです。
そんな目で、この表を見ると、各地の季節(jié)のズレの見當がつきます。例えば:東京の四月中ごろの気溫は、鹿児島の三月末か四月初めころと同じで季節(jié)差は15日ぐらいです。そして、札幌の四月中ごろの気溫は、東京の三月始めごろの気溫で、季節(jié)は40日程度と言うことが分かります。つまり、札幌と鹿児島とでは2ヶ月のズレがあることになります。
もう、だいぶ前のことになりますが、東京から札幌に転勤したときのことです。東京をたつ前夜は、住居の近くの桜並木は夜目にも白い花明かりで、暖かいそよ風が頬を撫でていたのですが、翌日の千歳空港は橫毆りの吹雪で、札幌は街路樹はまだ冬木立でした。お花見をしたのは40日後の5月中旬のことでした。
それから數年後に、今度は、やはり花の都を後にして鹿児島に著任しました。その時は、桜はすでに散っており、初夏を思わせる日差しを浴びてクスの若葉が輝き、真っ赤なツツジの花が新緑の中に燃え始めていました。
降水量が適當にある地域について、気候表の月平均気溫から自然界の様子を知る大まかな目安を記しておきましょう。
(0度以下) 土壌水分が凍結しており、植物の生活は停止している。一面の雪景色。
(0度~5度) 雪がゆったり、冷たい雨がゆったり。春は時折の雪解け、泥んこ道の季節(jié)。秋は木々は落葉しており、平野には積雪が現(xiàn)れたり消えたり、山は完全な積雪。
(5度~10度) 春はまだ枯木立が多いんが、枝に緑の芽が見え。早春の花が咲き始める。秋は完全紅葉から落葉まで。
(10度~15度) 春は木々の花の咲き始めから、新緑まで。秋は木々の葉の色づき始めから、完全紅葉まで。雨が降れば寒く感じる。
(15度~20度) 新緑から濃緑へ。東京でと言えば5月と10月の平均気溫。濕度が適當で青空ならば、この上なく爽やかで明るい季節(jié)。ヨーロッパの夏の平均気溫。
(20度~25度) 梅雨時と秋の長雨のころの平均気溫。蒸し暑さを感じる。
(25度以上) 日本人が盛夏と感じる平均気溫。真夏日。熱帯夜が現(xiàn)れる。
軽井沢の測候所の高さは999メートルです。その高さゆえに、東京からそれほど遠くはないのに、気溫は約800キロメートル北の平野の札幌の気溫と同じになっているのです。気溫は普通、高さ1000メートルにつき、約6度の割合で下がります。東京付近では春の気溫6度の差は約40日の季節(jié)差に相當します。
表の數字から気がつくもう一つの點は、山國や北國の春のテンポの速さです。3月から5月にかけて気溫の上昇幅は、那覇は5.7度、鹿児島は8.6度、東京は10.0度、札幌は12.4度、軽井沢は12.0度と、北ほど、また高い所ほど大きくなっているのです。北國や山國の春は遅いけれども、はじけるように始めるのです。
課文詞匯
詞匯Ⅰ
山國 (やまぐに) (2) [名] 山國
北國 (きたぐに) (2) [名] 北國,北方的國家和地區(qū)
文例集 (ぶんれいしゅう) (3) [名] 書信集,尺牘大全
時候 (じこう) (0) [名] 時令,節(jié)令
決まり文句 (きまりもんく) (4) [名] 成套句子
列記する (れっきする) (1) [動3] 列舉,羅列
拾い出す (ひろいだす) (4) [動1] 挑出,選出,揀出
余寒 (よかん) (0) [名] 余寒
折 (おり) (0) [名] 時候,……之際
立春 (りっしゅん) (0) [名] 立春
名 (な) [名] 名
早春 (そうしゅん) (0) [名] 早春
侯 (こう) (1) [名] 時節(jié)
ゆるむ (2) [動1] 緩和,緩解
菜の花 (なのはな) (1) [名] 油菜花
盛り (さかり) (0) [名] 盛,爛漫
たけなわ (0) [名] 旺盛,盎然
野 (の) (1) [名] 原野,田野
陽春 (ようしゅん) (0) [名] 陽春,春天
晩春 (ばんしゅん) (0) [名] 晚春,暮春
薫る (かおる) (0) [動1] 散發(fā)馨香
新緑 (しんりょく) (0) [名] 新綠
しみる (0) [動2] 染上
昨今 (さっこん) (1) [名] 近來,近
惜春 (せきしゅん) (0) [名] 惜春
感心する (かんしんする) (0) [動3] 贊成,贊嘆
當てはまる (あてはまる) (4) [動1] 適用,適合
細長い (ほそながい) (4) [形] 細長,狹長
日本列島 (にほんれっとう) (4) [名] 日本列島
季節(jié)感 (きせつかん) (3) [名] 季節(jié)感
その辺 (そのへん) (0) [詞組] 那方面,那邊
裏づける (うらづける) (4) [動2] 證實,印證
異なる (ことなる) (3) [動1] 不同,不一樣
変動する (へんどうする) (0) [動3] 變動,變化
表 (ひょう) (0) [名] 表
値 (あたい) (0) [名] 值,數值
一切 (いっさい) (1) [名] 一切
平年値 (へいねんち) (3) [名] 平年值,常年值
地點 (ちてん) (0) [名] 地點
ズレ (2) [名] 差異
見當がつく (けんとうがつく) (3)+(1) [慣用] 估計,估算,推測
中ごろ (なかごろ) (0) [名] 中期,中旬
末 (すえ) (0) [名] 末
転勤する (てんきんする) (0) [動3] 調動工作
たつ (1) [動1] 離開,出發(fā)
東京をたつ (とうきょうをたつ) (0)+(1) [慣用] 離開東京
前夜 (ぜんや) (1) [名] 前夜
桜並木 (さくらなみき) (4) [名] 櫻花街樹
夜目 (よめ) (1) [名] 夜里看
花明かり (はなあかり) (3) [名] 閃亮的花,銀花閃爍
そよ風 (そよかぜ) (2) [名] 微風,和風
なでる (2) [動2] 拂,撫摸
橫なぐり (よこなぐり) (0) [名] 橫掃,側吹,橫飛
吹雪 (ふぶき) (1) [名] 飛雪
街路樹 (がいろじゅ) (3) [名] 街道兩旁的樹
冬木立 (ふゆこだち) (3) [名] 冬天的禿樹
花見 (はなみ) (3) [名] 商花
都 (みやこ) (0) [名] 首都,都城
著任する (ちゃくにんする) (0) [動3] 到任,上任
散る (ちる) (0) [動1] 謝,落
初夏 (しょか) (1) [名] 初夏
日差し (ひざし) (0) [名] 日光
クス (1) [名] 樟樹,樟木
若葉 (わかば) (1) [名] 嫩芽,嫩葉
真っ赤だ (まっかだ) (3) [形動] 火紅,鮮紅
ツツジ (2) (0) [名] 杜鵑
燃え始める (もえはじめる) (0) [動2] 開始怒放
降水量 (こうすいりょう) (3) [名] 降水量
自然界 (しぜんかい) (2) [名] 自然界
おおまかだ (0) [形動] 大致,粗略
目安 (めやす) (0) [名] 基準
記す (しるす) (2) [動1] 記錄,記下
以下 (いか) (1) [名] 以下
土壌 (どじょう) (0) [名] 土壤
凍結する (とうけつする) (0) [動3] 凍結
一面 (いちめん) (0) [名] 一片,一派
雪景色 (ゆきげしき) (3) [名] 冰雪景色
時折 (ときおり) (0) [名] 時而,偶而
雪解け (ゆきどけ) (0) [名] 融雪
泥んこ (どろんこ) (0) [名] 泥濘
木々 (きぎ) (1) [名] 樹木
落葉する (らくようする) (0) [動3] 葉落,落葉
平野 (へいや) (0) [名] 平原,原野
積雪 (せきせつ) (0) [名] 積雪
枯木立 (かれこだち) (3) [名] 光禿樹木
咲き始める (さきはじめる) (5) [動2] 初開,開始開
紅葉 (こうよう) (0) [名] 紅葉
咲き始め (さきはじめ) (0) [名] 初開,剛開
色づき始め (いろづきはじめ) (0) [名] 開始著色
濃緑 (のうりょく) (0) [名] 深綠,翠綠
青空 (あおぞら) (3) [名] 晴空,藍天
梅雨どき (つゆどき) (0) [名] 梅雨季
長雨 (ながあめ) (0) [名] *雨
蒸し暑さ (むしあつさ) (4) [名] 悶熱
盛夏 (せいか) (1) [名] 盛夏
真夏日 (まなつび) (3) [名] 盛夏期,盛夏之日
熱帯夜 (ねったいや) (3) [名] 熱帶夜晚
測候所 (そっこうじょ) (0) [名] 氣象站
割合 (わりあい) (0) [名] 比例
付近 (ふきん) (1) [名] 附近
相當する (そうとうする) (0) [動3] 相當
テンポ (1) [名] 步伐,速度
上昇幅 (じょうしょうはば) (3) [名] 上升幅度
はじける (3) [動2] 綻放,迸發(fā)
倉島厚 (くらしまあつし) (0)+(1) [專] 倉島厚(人名)
軽井沢 (かるいざわ) (3)(2) [專] 輕井澤(地名)
千歳 (ちとせ) (0) [專] 千歲(人名)
~集 (しゅう) …でおり,… ~感 (かん) ~どき
~値 (ち) …ゆえに,…
詞匯Ⅱ
通行止め (つうこうどめ) (0) [名] 停止通行
結論 (けつろん) (0) [名] 結論
小川 (おがわ) (0) [名] 小河
魚釣り (さかなつり) (3) [名] 釣魚
花火 (はなび) (1) [名] 煙火,煙花
大會 (たいかい) (0) [名] 大會
日本一 (にほんいち) (2) [名] 日本第一
まじめさ (0) [名] 認真勁兒
不正 (ふせい) (0) [名] 不正經,不正派
貧乏だ (びんぼうだ) (1) [形動] 貧窮,貧困
害する (がいする) (3) [動3] 害,傷害
忠告 (ちゅうこく) (0) [名] 忠告
引き起こす (ひきおこす) (4) [動1] 引起
容赦 (ようしゃ) (1) [名] 寬恕,原諒
流通 (りゅうつう) [名] 流通
機構 (きこう) (0) [名] 機構
吹きつける (ふきつける) (4) [動2] 狂吹,猛刮
パソコン (0) [名] 微型電腦
一行 (いっこう) (0) [名] 一行
立つ (1) [動1] 經,過
腹が立つ (はらがたつ) (2)+(1) [慣用] 生氣,發(fā)怒
課程譯文
第 31 課 山 國 之 春
倉島厚
尺牘大全之類的書里羅列有關節(jié)令問候的成套句子。從中挑出幾個春季寒暄的來看看。
二月 余寒襲人時節(jié)。立春圖有虛名。
三月 早春之際。嚴寒終于緩解。油菜花盛開之時。
四月 春意盎然。山花爛漫、田野迎春。陽(暮)春時節(jié)。
五月 熏風習習的五月。日來新綠醒目。惜春之際。
看到這些,令人再次由衷地贊嘆表現(xiàn)日本季節(jié)變化的詞語真是言簡意賅。不過,這些只適于形容東京、大飯等日本的中心地帶。日本列島地形狹長,南北的春季感自然有相當的差距。讓我們用氣候表的數據來證實一下這個問題。
O各地月平均氣溫的常年值(C)
那霸 16.0 16.4 18.0 21.0 23.7 26.1
鹿兒島 7.0 8.2 11.216.119.823.OI
東京 14.7 5。4 8.4 13.9 18.4 21.SI
札幌 9-4.2-0.46.2 12.0 15.gi
輕井澤 9-3.8-3.4-0.5 63 11.5 15.3I
月初和月末或一天的晝和夜的氣溫不同,而且每年都會發(fā)生變化。這個表中的數值是經過長年統(tǒng)計,將一切數值取其平均得出來的。月平均氣溫的常年值基本上與當月15日左右的平均氣溫常年值一致。
用這種觀點看這個表,可以估算出各地季節(jié)的差異。比如東京4月中旬的氣溫與鹿兒島的3月末或4月初相當,季節(jié)差是15天左右。而札幌4月中旬的氣溫相當于東京3月初的氣溫,季節(jié)差就是40天左右。那么,札幌和鹿兒島的差異就是兩個月。
那是很早以前,我從東京調到札幌去工作的時候。離別東京的前夜,住宅附近的櫻花街樹夜里仍是銀們閃爍,和煦的春風拂面,而翌日的千歲機場卻是飛雪橫掃,札幌的街道兩旁還是冬天的光禿禿的樹干。賞花是在40天以后的5月中旬。
過了幾年,這回又告別花都到鹿兒島赴任。當時,櫻花已飄然落下。沐浴著初夏的陽光,樟樹的嫩芽閃閃發(fā)亮,火紅的杜鵑花在一片新綠中開始怒放。
對降水量適當的地區(qū),讓我們從氣候表的平均氣溫得出了解自然界大致情況的基準。
<0度以下> 土壤水分凍結,植物停止生息。一派冰雪景色。
<0度一5度>下雪或下冷雨。春天是時而融雪,道路泥濘的季節(jié)。秋天樹木落葉,平原積雪時現(xiàn)時消, 山間全是積雪。
<5度一10度> 春天仍是光禿 樹木木居多,枝頭可見綠色的芽 ,早春花卉初開。秋季由樹葉紅透到葉 落。
<10度一15度>春天樹木由花開到葉綠。秋大樹葉山開始著色到完全紅透。如果下雨則感覺寒冷。
<15度一20度>樹葉由嫩綠變?yōu)槿G。在東京則是五月和十月的平均氣溫。溫度適宜,天氣晴朗,是非常清爽而明快的季節(jié)。也是歐洲夏季的平均氣溫。
<20度一25度>是梅雨季和秋季*雨時節(jié)的平均氣溫。感覺悶熱。
<25 度以上>日本人感覺盛夏的平均氣溫。盛暑期。出現(xiàn)熱帶夜晚的現(xiàn)象。
輕井澤氣象站海拔999米。正同為它高,所以雖然離東京不那么遠,卻與相距800公里的北部平原札幌市的氣溫相同。氣溫一般每高1000米下降6度。而東京附近春天氣溫的6度差大約相當于40天的季節(jié)差。
從表中的數字還可以看出另一點,即山區(qū)或北國春天步伐的快慢。從三月到五月氣溫上升的幅度是:那霸5.7度、鹿兒島8.6度、東京10.0度,札幌12.4度、輕井澤12.0度。越往北或海拔越高,上升的幅度就越大。北國或山區(qū)的春天雖然來得遲,但卻是迸發(fā)式地開始的。
課文語法
文法:
1、…ており(=…ていて)
昨日の臺風で木が倒れており、道路が通行止めになっていた。
新しい建物がたくさん建っており、驚きました。
まだ検討しており、結論は出ていません。
2、體言結句
ここは山の中。今日の予定は小川で魚釣り。
夜、花火大會。
3、…ゆえに、…
忠告を聞かなかったゆえに、大きな事故を引き起こしたのだ。
苦しさゆえに、頂上に登ったときの喜びが大きいのだ。
その機會は便利さゆえに、危険性が無視されているのだ。
言葉の使用の仕方:
1、時候の挨拶の「決まり文句」
余寒なお厳しき折から:雖說過了立春,但仍舊嚴寒。
立春とは名ばかりで:立春圖有虛名。
早春の候:早春之際。
寒さもようやく緩み:寒冷的天氣也終于有所緩解。
菜の花は今が盛り:現(xiàn)在油菜花盛開,是表示真正的春天已經到來了。
春たけなわ:春意盎然。
風薫る五月:熏風習習的五月。
新緑の目にしみる昨今:新綠醒目的時節(jié)。
惜春の候:惜春之際。
2、その辺の所を:その辺の所をよくご理解のうえ、ご容赦ください。
3、夜目にも白い花明かり:(櫻花毛街樹)在夜里也銀光閃爍。
4、橫毆り:橫毆りの雨が吹き付けていた。
5、冬木立 / 枯木立:冬季落葉的樹叢 / 樹葉完全脫落枯萎的樹叢。
6、花の都:==東京
7、は…。は….:りんごは好きですが、バナナはあまりすきではありません。
8、時折==時々
9、はじけるように:その若い娘は話を聞くとはじけるように笑い出した。
10、「たつ」のいろいろ:
臺の上に立って話してください。
駅の前に高いビルが建った。
代表団の一行は、午後の飛行機で東京をたった。
時間が経つのは早いものですね。
彼にいやなことを言われて、腹が立って仕方がない。

